超臨界メタノール法によるダーク油のバイオディーゼル燃料転換技術

摘要

最近の原油高騰と地球温暖化対策の推進を背景に、軽油代替燃料としてバイオマスを原料とするバイオディーゼル燃料(BDF)の需要が世界的に拡大している。 一方、世界の油脂需要はこの10年で約50％の伸びを示しており、その需要の拡大を支えてきたのが大豆油とパーム油である。 しかし、BDFという新しい需要の急速な拡大に今後も応えられるかどうかが懸念されている。そこで、BDFの原料油脂として製油業から排出される油滓に着目した。 近年、環境負荷の低減と廃棄物の有効利用という観点から、油滓をダーク油に転換して燃料化している例もあり、安定供給できる原料油脂としても非常に有望である。 当社では平成13～15年にNEDOの産業技術実用化開発事業費補助事業で「超臨界流体法によるメチルエステル化燃料製造技術の開発」を実施した実績があり、その成果をダーク油に適用した例を紹介する。