ボイラ：PI（比例積分動作）制御を行う大型多管式貫流ボイラ

摘要

近年、省エネ·省力化を目的として、ボイラ設備においては、小型貫流ボイラの多缶設置が多くの実績を得ている。 また、構造的に安全性が高いことから取扱資格の優遇処置や、監督官庁による定期検査免除処置など、事業者にとって使用しやすいものとなっている。 反面、設置台数の増大に伴う取扱いの煩雑さや、負荷状況と複数缶制御の不適性による、実働ボイラ効率の低下など課題を抱えている。 また、最高使用圧力0.98MPaを超えるものについては、小型ボイラの適用が受けられないため、多缶設置における課題面が大きくなる。 しかし、従来機である水管ボイラや炉筒煙管ボイラは、その取扱資格者の高齢化、減少などにより事業者の負担も大きくなっている。 そこで、小型貫流ボイラの長所を生かしつつ、「従来機のデメリットを解消し、環境保全、省エネ、省力化を実現する」とのコンセプトの下に商品化した大型貫流ボイラについて紹介する。