Part 4 実践編 現場で役立つモデリング実践講座：1.ホッチキスを設計してみよう

摘要

今回は身近にある「ホッチキス」を題材に，初心者が陥りやすいまちがったモデリングや設計方法に触れながら，3次元CADの実践的な活用方法を説明していく。 これから3次元CADを使おうと考えている読者はもちろh，導入してはみたけれどそのまま埃をかぶらせてしまった読者の参考になれば幸いである。 記事で使用した3次元CADは，現在主流になっているフィーチャベース·パラメトリックCADの元祖ともいえる「Pro/ENGINEER」である。 モデリングの基本は，「フィーチャ」と呼ばれる単純な形状要素を組み合わせながら，複雑な形状を作成していく方法だ。 「突起」，「カット」，「サーフェス」といった基本的なフィーチャに加え，「シェル」，「ドラフト」，「角R」，「面取り」などの多様なフィーチャが提供されている。 複雑なぼかし面のある意匠曲面も，ソリッドフィーチャとサーフェスフィーチャを組み合わせれば，モデリングできない形状はないだろう。 本文の説明ではPro/ENGINEERの操作コマンドやサンプル画像を用いているが，できるだけ一般的なコマンドを使用し，他の3次元CADでも十分に役立つ内容とした。