福祉機器·介護機器設計の基礎知識：解説1 モジュール型車いすに学ぶ福祉機器設計におけるフィッティング

摘要

福祉機器の設計では，ユーザーのニーズを的確に反映できることが重要になる．なぜならば，ユーザーの障害の程度はさまざまなため，各ユーザーの障害を補うのに適した機能·性能を具現化しないと"使いものにならない"設計になってしまうからだ．個々のユーザーの障害の程度（自ら動かせる身体の部位や力加減など）に応じて盛り込むべき機能は変わってくる．また機能ばかりでなく，その機器がいかにユーザーの使用感覚に合っているかも重要なポイントだ．いわゆるフィッティングである．誰もが自らの体型に合った服や靴を身につける行為と同じである．障害者が日常生活で使う機器は服や靴と同じように，自らの身体的状況にフィットしたものでなければうまく機能しない．