効率的生産を支える搬送装置設計のポイント：事例2 FPDガラス基板搬送システム

摘要

·搬送するガラス基板は，第4世代用カラーフィルターおよびTFT製造工程（ガラスサイズ：730mm×920mm)を対象とする．·システム構成は，ライン入出荷工程で輸送用発泡ケースに対して基板の搬出／投入を行う「アンパッカー／パッカーシステム」と，専用の工程間カセットと装置間の基板移載を行う「ローダ／アンローダシステム」に大別される．（図1）·基板質量は，最大2kgとする．·クリーン度は，パスライン（基板を搬送する高さ）より上にてクラス10以下を満たすこと．·タクトタイムは，基本的には搬送対象装置の処理時間に依存するが，搬送能力としては基板1枚当たり30秒以内と考えること．·基板接触部は，ワレ，カケ，キズの発生しない材質および機構を採用すること．·静電気対策を施すこと（除電能力：300V以下）．·カセットおよびガラス基板のアライメント（位置決め）機能を有すること（基板搬送精度は±0.5mm以内であること）．·すべての工程は，24時間連続稼動の無人化ラインとして構成されるため，信頼性の高い機構並びに機器構成であること．