電子カム制御技術を活用したアイドルタイムの短縮

摘要

当社が考える工作機械の省エネとは，生産コスト率，つまり1製品を加工するのに要するエネルギー消費量の削減である。たとえば，単位時間当たりの消費電力量が1.5倍となっても加工に要する時間が1／2になれば25％の省エネとなる。省エネを実現するために，刃物台の工具配置を工夫し効率的な加工を可能にする，剛性を損なうことなく刃物台や主軸といった可動構造物を軽量化するなど，メカ的な改良は重要であるが，本稿では筆者が担当する制御系，特に当社独自の技術であるスターモーションコントロール（以下MC）の視点から当社の省エネ化の取り組みを紹介する。