手戻りのない装置設計のための心得十力条 その7 設計作業中に混沌としてきたときは,原点の仕樣の見直しに戻れ

摘要

装置設計を進めていくうえで，仕様から課題を摘出する作業，その解決策を検討する作業など「考える」機会は多い。この作業は通常複雑な問題から，最適な解を限られた時間で選定する作業となるが，この作業を進めていく際，アイデアを出し尽くして，混沌とする状態に陥ることをよく経験する。この状況に陥った場合，自分が何をしているかわからず，思考のパニック状態に遭遇する。通常複雑な問題は簡単な問題に分解してこれを1つひとつ解決する方法で進めていく。この手法は複雑な問題を解決する際に一般的に行われる方法で，装置設計の課題解決に有効である。混沌な部分をあいまいにして，作業を進めると装置が完成した場合，ここが火を噴くことになる。混沌とした世界に落ち込hだときに行うことは，原点に返ることで，原点とは仕様で，決められた「性能」を決められた「費用と時間」で「使い勝手の良い方法」で達成することである。ここに戻って見直しを行えば，進む道を新たに再発見することが可能となる。