人間工学の基礎（10）－官能評価と感性工学

摘要

官能評価（sensory inspection，Sensory evaluation）は，人間の感覚を用いて行う検査または評価であり．人間でなければできない．もしくは．人間が行ったほうが適切な評価といえる．自動車のデザイン，音，カップ麺の味，パソコンのデザイン，掃除機の使い勝手など，その応用範囲は様々である．表7.1は，官能評価の分類である．画像処理技術や認識技術の進歩により自動化が進みつつある「分析型」と，最近非常にニーズが増えてきた「嗜好型」がある．この嗜好型分析に基づき感性に訴えた商品が増えてきている．関連規格として，官能評価分析－用語（JIS Z 8144：2004），官能評価分析－方法（JIS Z 9080：2004）がある．