最新·cBN工具の性能と使用技術：ブレーカ付きcBN工具「スミボロンブレイクマスターSV型」の加工事例

摘要

自動車部品には、トランスミッションや足回り部品をはじめとして多くの焼入れ鋼部品が用いられている。 このような高硬度の加工では、砥石による湿式の研削加工が行われてきたが、加工能率の向上や設備投資費を低減できるcBN焼結体工具を用いた切削加工が積極的に導入されている。cBN焼結体工具による切削加工には、さらに研削スラッジの低減などの環境対策にも適しているというメリットもあり、その使用事例が増加している。 本稿では、このような焼入れ鋼部品の加工において、工程短縮による高能率化を実現させるため、従来のcBN焼結体工具にはなかった、cBN層にブレーカを付与した最新の工具について紹介する。