5軸同時計測を可能にしたレーザキャリブレーションシステム

摘要

米国のエクセル·プレシジョン社（カリフォルニア州サンタクララ）は，工作機械の精度の5軸同時計測を可能にした「1100Bレーザキャリブレーションシステム」（写真1）を開発，日米同時に発売した．エクセル·プレシジョン社は1986 年に設立され，半導体，ハードディスクドライブ，工作機械の3つの分野を主な対象とした精密測定システムを設計，製造している．工作機械の精度計測は，X軸の直線移動量，Z軸の垂直真直度，Y軸の水平真直度，Z軸の角度変位（ヨウ），Y軸の角度変位（ピッチ），X軸の角度変位（ロール）の6項目について行われる．従来のレーザ干渉計による計測では，直線移動量，角度変位（ヨウ，ピッチ），真直度（水平，垂直）について各々専用の干渉計や反射鏡などの光学部品で計測しなければならない．また，ロールを計測することはできない．