治具段取りシステム「Qロックシステム」

摘要

加工現場においては、マシニングセンタと工具の進化に伴い加工時間の短縮を着実に行ってきたが、治具の世界では10年前と比べ、設計方法や設計ツールの進化のほかは劇的な変化をあまり感じることはない。また、加工時間の削減を極限まで追及している一方で、1時間以上もかけて治具の段取りを行っている場合もあり、こういう現状に苛立ちを感じている人は多いと思われる。 一般的に治具の段取りは、治具の取り外しから清掃、新たに取り付けた治具の心出し、締付け、治具の座標測定までとなるが、この一連の作業は作業者の能力により大きな時間差を生じ、段取り時間が生産計画に大きく影響することがある。 当社においては、上記の治具段取り時間の削減と安定した時間設定ができるように、「Qロックシステム」による治具段取りの改善提案を行っている（図1、図2）。