良い切り屑生成と鉛フリー快削鋼：鉛フリー快削鋼の開発－ビスマス快削鋼とMg，Ca添加硫化物系快削鋼

摘要

現在，日本国内で生産されている快削鋼は，およそ年間100万tと推定されている．その約半数は鉛快削鋼であるが，鉛の他に硫黄やカルシウムリンなどを含hだ複合快削鋼も合わせると，国内生産の快削鋼の約3/4が鉛を含有していることになり，「鉛」への依存度はきわめて高いと言える．鉛フリー快削鋼の開発には，技術的に難しいさまざまな課題があり，また鋼材製造側の責任課題であるという認識のもと，愛知製鋼は1996年から山陽特殊製鋼および豊田中央研究所との共同で破り組み開始した．以下に，その取組み事例を基に，鉛フリー快削鋼の開発について述べる．