中学生·高校生の携帯電話に関連したいじめ等の問題に関する研究

摘要

大学生約800名，高校生約850名を対象に回想法による質問紙調査を行い，携帯電話の重要性の認知度とケータイ不安の強さとの関連，および，携帯電話に関連するトラブルにより生じる精神的なダメージについて検討した。その結果，女性の方が携帯電話への依存傾向が強く，ケータイ不安も強いことや，中学生に比べ高校生の方が，ケータイ不安が強くいじめ被害も大きいことが示された。さらに，携帯電話の心理的重要度を高く評価している生徒は，携帯電話に対する依存傾向が強く，依存傾向が強い生徒は，ケータイ不安が強いことや，携帯電話に関連するトラブルにより生じる精神的なダメージの大きさには，相手からの反応が遅いこと，拒否されることなどが影響を与えることも示唆された。