アクセス系多段集線におけるN rate N＋1 color marking適用時の選択的フレーム廃棄

摘要

N rate N＋1 color marking（NRN＋1CM）は，アクセスネットワークのレイヤ2スイッチ多段接続構成（多段集線）においてベストエフォートトラヒックのユーザ間公平性を高める多色マーキング方式である．本稿では，NRN＋1CMを適用した際に多段集線内での遅延蓄積を防ぎ，公平性低下を防止する廃棄閾値通知方式を提案する．提案方式では，キュー長が伸び再検が強まるほど廃棄色数を増やし，高レートのトラヒックを優先的に廃棄できる．さらに上流側スイッチに対し周期的に廃棄閾値および廃棄確率を通知し用いることで，後に下流で廃棄されるフレームを予め上流で廃棄可能となる．理論的解析およびシミュレーション結果から，提案方式により，最下流以外のスイッチのキュー長が0に漸近し，スイッチ接続段数増加に伴うキューイング遅延積算を防ぎ，ユーザ間公平性が向上することが確認された．