プライバシーと著作権を保護するデジタル画像取引システムのためのDWTとSVDに基づく電子透かしの手法

摘要

デジタル画像取引において、販売者によって2つに分割された画像のうち、一方に第三者機関が透かしを入れ、購入者がそれらの画像を合成することで著作権と購入者のプライバシー保護を両立しようとする研究がある。そのような研究では、画像を適切に分割する方法が問題となっており、本研究では画像をどのように分割するかという問題を避けるために、第三者機関に送る画像の全ピクセルを入れ替える方法を提案する。提案手法では透かしの攻撃耐性を高めることを目的として、SVDとDWTを組み合わせた埋め込みを採用する。本研究では実験により、提案手法では購入者がどのような画像を購入したか判別できないことを確かめた。また画像に透かしを埋め込み攻撃を加え、ガンマ補正やJPEG圧縮·コントラスト強調などの攻撃に対して耐性があることを確かめた。