オーディオオブジェクト定位情報に基づく楽曲サムネイル自動生成手法

摘要

本研究では，マルチチャネル楽曲信号から楽曲の主要部分により構成されたサムネイル音源を自動生成することを目的とし，楽曲に含まれる定位情報から主要構成を自動で推定する手法の提案を行う．提案法は，楽曲中における定位情報の変位点と，楽曲構成の切り替わり区間が概ね一致すると仮定し，定位情報の変位点を解析することで楽曲の主要な構成区間を推定する．本稿では客観評価実験により提案法の有効性について検討を行った．実験において，ステレオ楽曲に対し手動で付与した楽曲の切り替わり区間の正解に対する提案法の正解率を評価したところ，提案法は高い正解率を示すことが明らかとなった．