教育·学習分野の先進的研究課題－次に繋がる研究の視座を求めて

摘要

教育·学習分野の研究が一つの領域を成して50年程の歳月を刻hだ。この間、情報技術などの目覚ましい発展により、その研究スコープも教授行為を中心とした機能から、学習行為に焦点を当てた機能に変化してきた。本稿では、現在の研究状況を振り返りながら、この分野として目指すべき研究成果について再考する。分野融合として捉えることができる本領域の研究課題は、時には教育·学習分野としての特質に欠けることもある。本領域を構成する情報系、認知系、教育系の元々のスタンスが強く、それらの研究内容と何処が違うかが明確でないことも多い。このような問題意識を基に、現今の問題点を分析しながら、今後の研究視座を整理する。そのために、役に立つ研究成果とは何かを主題として議論する。