エジソンの発明·特許の考察②：発明王エジソンの特許の内容を検証（その1）

摘要

世界の発明王と呼ばれたエジソンは生涯に1,093件の特許権を獲得しています（表1）。 しかし、これは特許局に申請書を提出し、審査のうえ登録番号を与えられた件数であり、当然、却下された数は獲得した特許数の半分以上はあるだろうと推測されます。 この数字を見て、1,093点の発明品を創造したと勘違いしますが、同じ発明品の改良あるいは製造方法の改善などのマイナーチェンジが90％以上あることになります。 例をあげると、代表的な白熱電球に関する特許だけでも200件ほどありますが、その内容は、フィラメントの材質やホールド方法の改良、ガラス管の形状の変更、口金を螺旋式にして交換を容易にした改良、オンオフスイッチを付属する、引き出し線の工夫、製造方法の改善など、それらの一つひとつがすベて特許になっています。 特筆すべき特許内容を10項目に分け、本号では、5項目について解説します。