自動点滴装置の有用性

摘要

輸液機器や輸液セットに関わるインシデントが多く報告され,その対策として維持点滴にも輸液ポンプが使用される傾向が増加し,輸液ポンプの不足が報告されるようになっている。また包括医療制度の導入により,入院日数の短縮が進められ,点滴を行ったままでの早期離床が進められている。 このような状態で輸液ポンプの不足を補い,自然落下方式での輸液の精度維持のためには,自動点滴装置の導入が考えられる。しかし実際には普及しているとは言い難い状態である。 その原因は,実際に使用する上での精度や安全性に対する疑問があるためと考えられる。 今回,精度·有用性に閲し検討を行ったので報告する。