アルミ合金製踏切信号機の開発

摘要

全国にはJR，及び私鉄あわせて約32，000か所の踏切が存在しており，その信号機柱の材質には鋼管や鋳鉄（鉄）が適用されている。一方，我が国の鉄道路線の特徴として，地形の特性上，海岸線を通ることが多く，塩害が発生する可能性が高い。鉄製の信号機柱には，防錆防食の意味も含めて黄色と黒色の警戒色が塗装されている。しかし，定期点検はあってもあまり再塗装はおこなわれないため，塗装が劣化して剥離すると赤錆が発錆してしまう。さらに，信号機柱の内面は未塗装のため，雨氷の浸入や湿気により，徐々芯内側から積層剥離で肉厚が減少してしまう。万が一，その状態に気付かず信号機柱が倒壊じてしまった場合，列車の運行に影響するばかりでなく，重大な事故の原因になってしまう恐れもある。