世界最高性能の電波望遠鏡を支えるアルミニウム

摘要

世界20の国と地域の天文学者が手を取り合い，これまで解くことのできなかった数々の宇宙の謎に挑むための電波望遠鏡が，昨年稼働を始めた。南米チリ，標高5000mの高原に建設が進む『アルマ望遠鏡』（写真1，写真2）だ。ALMAとはAtacama Large Millimeter/submillimeter Array（アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計）の略であり，東アジア·北アメリカ·欧州が建設地チリ共和国と協力して進めている史上最大の天文学プロジェクトである。直径12mのパラボラアンテナ54台と直径7mのパラボラアンテナ12台，計66台をコンピュータによって結合させ，仮想的に一つの巨大な望遠鏡として動作させる。