顔料と添加剤から見たパウダーコーティング

摘要

近年のVOC（揮発性有機溶剤）規制の強化やPRTR（環境汚染物質排出·移動登録）の法制化に伴い，水系塗料，UV硬化塗料，粉体塗料が近年非常に注目されてきている。 特に，原則的にVOCを排出しない粉体塗料は,環境対応塗料として，年々広がりを見せている。 本稿では仁顔料と添加剤メーカーの立場から，粉体塗料に求められる特性，また，その理論的背景などについて述べる。 粉体塗料は，顔料の見地からすると溶剤を含まないために，通常の溶剤型塗料と比べて特異な性能が求められる。 たとえば，溶剤を含まないために，湿潤させて均一な顔料分散体をつくることが難しい。 さらに,高温での熱硬化プロセスに対する耐熱性などを考慮する必要がある。