電解処理によるブースの無排水化のメリット

摘要

今日，企業の社会的評価の基準の一つとして，その企業の環境対策に対する姿勢がある。各業界ともISOへの準拠，認定に向けた作業が進められている。 長期化しているデフレ不況と言われる中，各企業とも廃棄物の減量化，一歩進めて有資源化，省エネルギー化等々，利益率の向上，生産コストの低減に努力しているのが現実であると思う。 塗装業界も例外なく含まれるが，他の産業界と異なる点は，原材料である塗料の有効利用率が低いことが挙げられる。電着，粉体は別として溶剤系，水系塗料では良くて40％台，小物パーツ関係では10％台と低くなる。 これは塗装工程のうえでは変えられない面もあり，客先の要望品質の確保等の兼ね合いもあるが，使用塗料の60～90％が廃棄物になり，またそれが生産設備への障害，環境への障害となることが多い。 塗着効率は変えられないとすれば，付帯的に発生する廃棄物の処理を効率良く生産コストに跳ね返らないように低コストで行うことが大事である。