土木設計家というものづくりの仕事

摘要

日本では、「デザイン」と「設計」という言葉が、どうも人によって定義が異なるようである。 設計というと、寸法を適確に算出し、図面、計算書の設計図書を作成する仕事で、デザインというとスケッチを描いて、クリエイティブな仕事をするような印象が、大半ではないだろうか。かつて、ポルシェのデザイナーにインタビューした時、デザイナーの役割は次のようなものと説明してくれた。 ポルシェでは、エンジニア（技術者）とスタイリスト（造形家）とマネージャー（経営者）の3つの部署に別れており、デザイナーは、これら3つの部署を取りまとめながら全体のプロジェクトを進める役である。 マネージャーと開発コンセプト開発資金を打合せ、エンジニアから最新エンジンの動向の情報を入手し、スタイリストと造形のモードを打合せしマスタープランを構築し、プロジェクトの進行と共にブラッシュアップさせていくことがデザイナーの仕事であると説明してくれた。