画像解析による耐火物の経時劣化評価

摘要

現在、多くの製鉄用転炉に用いられているMgO-C耐火物の性能の向上は、大変望まれるところであり、多くの研究が行われてきている。しかし、実際の製鉄では、数ヶ月という長いタイムスケール、急激な温度変化、強い還元雰囲気といった、実験室での再現が困難な条件が多いため、その開発においては、科学的なアプローチよりも、これまでの経験による試行錯誤的なところが多かった。 本研究では、製鉄時における耐火物の経時変化を定量的に示すため、長時間の熱履歴を与え、さらに画像解析という手法において、MgOクルカーの材質劣化を評価するため被度を、またクリンカー形状の変化を評価するためフラクタル次元を用い、新たなパラメータでの劣化の経時変化を評価した。