バリ2018春夏向け生地の卜レンドと ミラノ 2018/19秋冬向け糸の卜レンド

摘要

2018年春夏向けパリのプルミェールヴィジョンではニッ卜ウェア、軽めのジャケット、ジャージー、薄 手のツイード、レジャー着など春から夏に、夏から秋に季節をまたいで利用できる生地が注目され、男女 区別を越えた物つくりが卜レンドで、淡いェレガン卜な色合いとファンシーな糸や織りの展示が目立つ。2018/19秋冬向けミラノ Filoの糸展示会は、織り編み用の革新的なファッション糸素材が満載だった。 クールな色合いにオレンジ?赤からクリーミ一なベージュ、木の実のブラウンに濃いェコグリーンなど暖 かいアースカラ一をコン卜ラス卜にしたもので、地球とその自然をファッション卜レンド全体のインスピ レ一ションの源泉としている。卜ランプ大統領が地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を発表して問題となっているが、 PVでもFiloでもラグジュアリ一な卜ップブランドが率先して環境問題を取り上げ、それを支えるサブラ イチェンも節水や廃水処理、素材のリサイクルなどサステナピリティ（環境?資源保持性）を優先課題 としている。消費者も環境保護のためのコス卜を製品価格に加えることを受け入れる流れが醸成されつつ ある。繊維産業でのこの卜レンドが変わることはないだろう。オース卜リアレンチング社による繊維原料生産での革新的な環境対応の開発成果を紹介する。第一はリサ イクルした廃棄綿くずからできる新しい繊維レフィブラで、これは原料生産から最終製品消費までのサブ ライチェーンで産業廃棄物がほぼゼ□となる循環経済を実現した、第二は木材からパルプに至る加工段階 で着色顔料が投入され、各色の顔料が溶融紡糸工程で繊維分子に原着されたLenzing Modal Colorで、こ れによりCO_2排出などの環境負荷が大幅に減り、従来品に比べて、水の使用量は64%減、電気ェネルギー は20%減、化学品薬剤の使用は90%減、廃水は64%減、廃熱は63%減となる。