「みなおそう！環境に優しい船造り」－低硫黄燃料油対策に係る機関艤装

摘要

陸上での環境問題が取り上げられ、さまざまな規制ができ運用されているが、船舶についても遅ればせながら環境規制が具体化している．表1に示すようにCO{sub}2の排出量については，船舶は，航空機やトラックに比べ，環境に優しい輸送手段と考えられるが，1航海の排出量が多いため，船舶航行の多い地域では，深刻な問題となっているのも事実である．また，表2に示すように硫黄分含有量の規制値がIMOは、4.5％未満であるのに対し，自動車用燃料油は，10ppm (0.001％)で4500倍の差があり，舶用燃料の低硫黄化は，現状の一部地域の規制から世界規模へ発展することは，必至と考えられる．そこでマリンエンジニアリング学会機関第3研究委員会（以下了本委員会」）においては，今後，次々と発効する規制に対する造船所側の対応状況を調査し，タンク及び配管のあり方について検討することとした．