現地での取り組みと医療支援を通じて感じたこと

摘要

秋田県薬剤師会では，今回の東日本大震災発生後，日本薬剤師会からの要請を受け最初に支援活動として行つたのが，石巻赤十字病院への薬剤師派遣であった。その後は岩手県を支援する役割となるが，われわれは石巻支援の第2陣として2011年3月22日に仙台市へ向かつた。翌3月23口早朝，目的の宮城県石卷高等学校（以下， 石卷高校）へ到着した。第1陣は震災後1週間目に石巻赤十字病院に到着し，薬剤部での調剤業務や周辺の薬局への手伝い，石卷高校内に開設された仮設診療所に隣接した薬局（調剤所）での調剤業務を行っていた。その第1陣を引き継ぎ，われわれの支援業務は始まった。ところがわれわれは宮城県薬剤師会副会長の丹野佳郎先生から，石巻赤十字病院の支援ではなく，石卷高校を拠点とした支援活動を指示された。そして余裕があれば避難所の様子も見てもらいたいと依頼された。