観者と医療者のリスクコミュニケーション

摘要

従来からある化学療法に加え，未知，既知のリスクをはらむ新規薬剤が治療の重要な位置を占める多発性骨髄腫患者にとつて，医師や薬劑師とのリスクコミュニケ一シヨンは不可欠である。知識が十分でない患者，高齢の患者にも正しくリスク情報を伝えるために，医療者，そして受け手である患者がそれぞれ努力することが肝要であり，患者会としても精一杯サポ一卜したい。同時に，患者と医療者のリスクコミュニケーションの第一歩は，治療法や薬剤に関するリスクの正しい評価と考える。サリドマイドなどのリスク管理システムについては関係者のたゆまぬ努力によってより良いシステムとなることが望まれる。