北海道大学病院口腔内科における味覚障害患者210例の臨床的検討

摘要

近年，味覚異常を訴える患者が増加している。当科に おいてもここ数年，多くの味覚障害患者を治療してきた が2)，従来より耳鼻科から報告されてきたような味覚障害 の病態とは異なる点を経験してきた3)。その主な点は，1)味覚障害の自覚症状，2)味覚障害の原因，3)亜鉛補充療 法の効果である。これらの項目に関し歯科から詳細に検討 した報告は認めない。そこで歯科における味覚障害の特徵を明らかにするため に，当科における味覚障害症例を後視野的に検討した。