後遺症による運動機能障害で麻痺が残る患者さhの服薬支援をするうえで気をつけなければならない点について教えてください

摘要

病棟に服薬指導に行くようになって間もない頃，脳卒中片麻痺の患者で認知力に問題がなかったため，「時間になったら飲hでくださいね」と薬を渡すと，患者から「片手でどうやって袋を開けるの？ 　 開けてもらわないと飲めないよ」といわれた．この時"片手では薬の袋が開けられない"という事実に初めて気づきショックを受けた．「障害のある患者にこそ服薬支援が必要」と身をもって感じた瞬間だった．薬剤師は毎日たくさhの患者に薬を手渡すが，実際に服薬する場面を見るチャンスは少ないので，「お大事に」といって渡した薬が，手の不自由などによって上手に服用できない状況に気がついていないことが多い．脳卒中後遺症による運動機能障害で麻痺が残る場合，「袋が開けられない」などの運動機能障害のほか，視力障害，知的障害，「正しく服薬できない」などの高次脳機能障害，「薬が飲み込めない」瞭下障害などに注意する必要がある．