地すべり防止指定地域の旧水路トンネル微粉土グラウト閉塞エ

摘要

生枝地区水路は，沼田市内への農業用水および飲料水の供給を目的とした延長約21．1kmの用水路である。本水路は昭和32年に設置された後，近接する地すべり頭部が昭和45年の地震時に崩壊するなどによりトンネルの変状が進hだため，地すべりの影響区間を特定し，新たにバイパストンネルを地すべり影響範囲外に付替え，変状区間のトンネルに対して「微粉土グラウト充填工」による閉塞処理を行った。本報では，この工法を選定するに至った経過ならびに施工上の工夫について紹介する。なお，微粉塵グラウトとは，砕石工場から排出される副産物の脱水ケーキにセメント水を練り混ぜて生成したスラリー状の充填材である。