走行抵抗と効率を考える

摘要

よって，当初は馬による牽引が主であったが，その後，鉄レールと鉄の動輪（駆動輪）との間の摩擦による制約された牽引力（粘着力）でも，貨車や客車を多数連結して効率的に牽引することが出来ることが明らかになった．一方，勾配では勾配抵抗が加わり，列車抵抗は一気に増加する．このため，勾配は極力避けるのが鉄道での路線選定の基本だった．勾配がどうしても避けられない区間については，経路が遠回りになったとしても小さな勾配に押さえることが必須条件であった．どうしても急勾配を避けられない区間では，その部分だけは，地上側からのロープ牽引などにより，粘着に頼らない駆動方式を採用することで対処してきた．