東京地下鉄銀座線1000系3次車概要及び同車両向け新開発PMSM及びSiCを利用したVVVFインバータの導入について

摘要

東京地下鉄では，銀座線近代化計画を具体化する取り組みとして1983（昭和58）年より運用している01系車両（全38編成）に代わり，2011（平成23）年度より1000系新造車両を平成26年度末までに20編成（1·2次章）投入してきた．1000系1·2次車では操舵台車や，永久磁石同期電動機（以下PMSM；Permanent Magnet Synchronous Motor）など，数々の最新技術を採り入れ，安全·快適で創造性の高い車両を目指した設計コンセプトとなっている．このたび，2015（平成27）年4月より運用開始した1121編成（3次章）については，同コンセプトを踏襲しつつ，ざらなる省エネルギー性の向上として，新開発PMSM及びSiCを利用したVVVFインバータを採用している．本誌では1·2次車からの変更点，新開発したPMSM及びSiCを用いたVVVFインバータ，将来搭載予定の列車駆動用非常用バッテリーシステム概要及び弊社の7年前からのPMSM導入に対する変遷等を紹介する．