熊本市交通局0800型「COCORO」デビュー

摘要

熊本市では，2014年（平成26年）10月3日より新型超低床車両の運行力ざ始まった．こげ茶色一色にメタリック塗装された車体，車体前面と側面には3つのハートを重ね合わせた金色のシンボルマークが輝き，昼間は周りの景色がこげ茶色の車体に写り込み，夜間は明々と照らされた車内の様子が窓越しに浮かび上がり，車体側面はオレンジ色のLED灯が輝き，暗闇の中を沿線の灯りを車体に映り込ませながら走る車両．この車両の愛称は「COCORO（こころ）」．この車両のデザインを手がけたのは，工業デザイナーで九州旅客鉄道株式会社（JR九州）のクルーズトレイン「ななつ星in九州」など多くの観光列車のデザインを手がけた水戸岡鋭治氏である．本稿では新型起低床車両導入決定から水戸岡氏へのデザイン依頼，車体デザインの決定，車体製作，搬入，運行開始までの経緒について紹介する．