高速列車ICE3からCRH380Bまでの技術系譜

摘要

195号に引き続き，北京で開催された“高速列車科学技術イノベーション国際フォーラム”の講演から紹介する．今回の主題は，長春軌道客車股份有限公司（略称長客）の開発したCRH380CL で，同社副社長兼高速動車組プロジェクトマネジャーである適明花氏が講演した．その内容は高速列車CRH380 Bに対するCRH380CLの技術イノベーションであった．CRH380CLは技術的にはドイツ鉄道のICE3をルーツとして，シーメンスのVelaro E（スペイン国鉄AVE S 103），中国に導入されたCRH3とCRH380Bを経ているので，本号ではまず講演にはなかったICE3に対するVelaro Eの主要変更点から，CRH380Bまでの技術系譜を簡単に紹介し，その後に趙明花氏の講演内容を紹介する．