1700°C級ガスタービン燃焼器の開発

摘要

本研究では，1700°C級の排ガス再循環方式ガスタービンコンバインドサイクルの検討と燃焼器の開発を行い，以下の結果を得た。 1)廃熱回収ボイラ出口の排ガスを一部取り出し，ガスタービン吸気と混合させるセミクローズド排ガス再循環方式を採用する。2)排ガスを約35％再循環させ，ガスタービン燃焼器の出口酸素濃度を通常の9％から3.6％dryに下げた条件を排ガス再循環の基本条件とする。 3) CHEMKINによるNO{sub}x予測では，予混合への空気利用率を8割と仮定した簡易計算を行うと，NO{sub}xは3分の1程度に低減できる結果を得た。 4) 1700°C排ガス再循環用燃焼器を設計し，大気圧燃焼試験を実施した。 NO{sub}xは目標50ppmを下回れる可能性を示した。 今後，より高圧の燃焼試験を実施し，より精度の高い実機NO{sub}x値を予測していく計画である。