狙われる企業の情報と不十分な盗聴盗撮対策

摘要

平成30年は各種企業から盗聴対策についての問合せが 相次いでいる。その多くは企業秘密の保全を目的とした盗 聴行為に対する技術的対抗措置についてであるが、音声に よる個人情報の保護に関する問合せも緩やかでは有るが増 加傾向にある。この二種類の音声情報は企業秘密を守る自 己防衛と、個人から預かリ管理する個人情報に大別され自 ずとその脅威と対抗措置も異なる。前者は企業の深部で取リ交わされる情報でありアクセス も容易ではなく、後者は不特定多数との接触も多くアクセ スも容易となるが、不十分な警備状況から何れも大差の無 い管理状況である企業を散見する。昨年施行された改正 個人情報保護法の施行前に問題が発覚し対策を余儀なくさ れた企業も報じられているが、問題が顕在化していない企 業にあっては旧態依然の状況が放置されている現状に大き な危機感を抱かずにはいられない。