環状剥皮処理がスターフルーツ（Averrhoa carambola L．）の着花量と果実品質に及ぼす影響

摘要

スターフルーツ（Averrhoa carambola L．）はカタバミ科に属し，果実形状が星形をしたユニークな熱帯果樹である．沖縄では主に庭先で栽培されてきたが，近年甘味系の優良品種が導入され，栽培への関心が高まりつつある．沖縄では5～6月と9～10月に開花のピークがあり，出荷期が集中するため価格の低下を招いている．反対に品薄時期に出荷される果実は高値販売されている．今後栽培面積の増加が見込まれる中，生産農家の収益を安定させるため，収穫時期の調節技術の開発が必要不可欠である．そこで本研究では，花芽形成を促進させ開花期を調節する技術として環状剥皮法を用い，この処理法が着花量や果実品質に及ぼす影響について検討した．