青色LED光照射によるゥンシユウミカン果実の青かび病抑制効果

摘要

青色LED光（最大波長465 nm, 80 nmol、 m-2 、 s-')照射が，収穫後のゥンシユウミカンの青かび病抑制と果実品質 に及ぼす影響について検討した.果実に青かび病菌を接種 後，6日間青色LED光照射を行った結果，照射果は無照 射果と比較して，腐敗部（軟化部，菌糸部，胞子形成部） が有意に小さくなつた.続いて，最初に青色LED光を6曰 間果実に照射した後，果実に青かび病菌を付傷接種し，腐 敗部の広がりを調査した.その結果，接種菌濃度が低い場 合において，照射果は無照射果と比較して腐敗部が有意に 小さくなつた.このことから，青色LED光は青かび病菌 の生育抑制と果皮の病害抵抗性を高める可能性が示唆され た.青色LED光照射の有無により，果実の減量歩合とク ェン酸含量に差が見られたが，その他の果実品質について は照射の影響は認められなかった.