動的再構成可能なアナログ·デジタル混合フィルタ音響診断への応用

摘要

可聴帯域蝸牛器官フィルタバンクは音響診断装置に応用できる．しかし，鍋牛器官フィルタバンクを率直にFIRフィルタで実現した場合タップ数が増加し，問題であった．本論文は，タップ数を削減する手法を2つ提案する．第1の手法は，アナログ·デジタル混合フィルタを用いることである．タップ数はサンプリング周波数に比例するので，アナログフィルタで帯域制限することでサンプリング周波数を落とすことができ，タップ数を削減できる．第2の手法は，フィルタバンクを動的に再構成することである．提案する可聴帯域的牛器官フィルタバンクは10バンクで構成される．各バンクを動的再構成により逐次実行することで，バンク数を削減できる．従って，タップ数も削減できる．直接FIR フィルタバンクで実現する手法と比較して提案する動的再構成フィルタバンクはタップ数を107分の1に削減できた．提案動的再構成フィルタバンクをPSoC1とSpartan 6を用いた音響診断システムに適用し，提案手法の有効性を示す．