FPGAによる動画像からのリアルタイム特徴抽出と異常動作検出

摘要

本稿では，PPGAを用いた動画像からのリアルタイム特徴抽出と異常動作検出システムの実装について述べる．動画像からの異常動作検出は高齢者の介護を目的としたモニタリグシステムや防犯目的の監視カメラ等への応用が期待できる．リアルタイムの異常動作検出の実装には異常動作の学習に加えて高速な特徴抽出と識別が必要となる．今回の実装では動画像から抽出する特徴量として立体高次局所自己相関（Cubic Higher order Local Auto-Correlation，CHLAC），学習アルゴリズムとして逐次的な主成分分析アルゴリズムであるCCIPCA（Candid Covariance-free Principal Component Analysis）と呼ばれる手法を用い，CPUによる実装との比較を行った．その結果，640×480ピクセルの大きさの動画像からのCHLAC特徴の抽出と学習においてFPGAによる実装ではソフトウェアと同等の検出精度を持ちながら62.5fpsで処理を行うことができ，ソフトウェアの速度28.1fpSに対して2.2倍になった．最大動作周波数は96.127MHz，消費電力は約11Wとなった．