ボウタイスロットを用いたマイクロストリップ線路背面接続ロットマンレンズ給電薄型ビーム走査ミリ波マイクロストリップアンテナの設計

摘要

ロットマンレンズ給電回路は，レンズの原理を用いることから広帯域特性を有するため，広帯域な指向性走査システムが期待できる．しかし，給電回路が大きいため，アンテナを含めた小型化が望まれる．そこでアンテナと給電回路を背中合わせの二層構造にすることにより，小型で低姿勢な指向性走査2次元平面アンテナを開発する．このとき，背面構造のアンテナと給電回路を接続する回路には広帯域な特性が要求される．本研究では，ロットマンレンズ移相器とマイクロストリップアンテナの接続に用いるボウタイスロット表裏マイクロストリップ線路広帯域背面接続回路を新たに設計することで，マイクロストリップ線路導波管変換器を使用する場合と比較して，導波管を不要とし，簡素で広帯域な薄型ビーム走査アンテナを開発する．設計したボウタイスロット接続回路，及びそれを用いた表裏構造指向性走査マイクロストリップアンテナの特性を電磁界解析した結果を示す．