大村湾における海底底質によるナマコ珩網の漁具能率の変化

摘要

マナマコiStichopus japonicus)は古来東ァジァの水 産重要種であり，日本や韓国およびロシア極東域では主 に生食用として，中国では煮干した加工品が食材ゃ漢方 薬の原材料として重宝されている。日本では市場に並 ぶナマコのほぼ100%がマナマコであり，現在生産量の 殆どを野生種の漁獲に頼っている。　我が国のマナマコの漁獲量は1970年代に年間1万tあ つた漁獲量がその後徐々に減少し，近年では7千t前後 まで減少している。我が国の主要産地の一つである長 崎県の中央部に位置する大村湾は高い閉鎖性をもつ海域 である。しかし，このような特性をもつ本湾はデト リタス食性のマナマコにとって好適な生息場でもある。