小型漁船における太陽電池を用いた機関始動用鉛蓄電池の充電特性

摘要

小型漁船の機関始動システムは，そのほとhどが鉛蓄電池と始動電動機を組み合わせたセルモータ方式である。この方式は，圧縮空気始動式に比べて空気圧縮機や空気槽が不要で，システム構成が簡略化できる。その反面，定期的に機関が運転されない場合，鉛蓄電池の自己放電が進み，最悪の場合，機関が始動できないことがある。このため，鉛蓄電池の保守管理，始動前の鉛蓄電池への充電が必要になる。　一方，自己放電とは，鉛蓄電池に電気回路が構成されなくても，鉛蓄電池内部で化学反応が起こり，時間の経過とともに鉛蓄電池の保有電気量が低下するものである。これを防止するには，前述した定期的な充電が必要不可欠になる。