磁石内蔵タイヤを用いた網側面水中自走機構の開発

摘要

海洋観測や海中工事において水圧、水温、海流などの 影響により生身の人間では効率の悪い状況での作業を要 求される場合，海中ロボットを坩いた作業が有用である。 水産大国である我が国では水産業用の海中ロボット実用 化を目指して研究開発が行われており.例としては.海 中での給餌により魚類を集めて誘導するロボットゃ.海 中で養殖網を清掃するロボットなどが開発されている1"'。魚類の養殖では，網を海中に長期間固定する必要があ る。そのため付着物が付きやすく，定期的に網を清掃す る必要がある。また，国内の各海域に設置されている網 において，潮通しの良い海域では潮の流れが極度に速く なる急潮現象の影響で.北海道では海獣であるトドによ る食害で.それぞれ破網の被害が多発している3)'4)。そ の場合には網に入った魚の脱走を防ぐために早めの応急 処置が求められる。