熱化学反応を利用したダイヤモンド単結晶の ナノ加工

摘要

単結晶ダイヤモンド（Single-Crystal Diamond,以下SCDと記す）は熱伝導性，硬度，光学特性，電気絶縁性，化学的安定性な ど全物質屮において最高水凖の特性を有して いる.また近年，高品質なSCDの人に合成 プロセスも確立されているため，その応用が 急速に拡人している.超精密切削工具やダイ ス，パワ一エレクトロニクス，微小電気機械 システム（MEMS）などへの応用が特に注冃さ れており，これらの用途に合わせてSCD基 板に高精度な微細構造を大面積かつ高能率に 付与可能な加工技術が求められている.しか し，従来SCDは微細加工が困難な物質とさ れており，産業界の要求を満たす加工技術は 未だに確立されていないのが現状である.こ れまでに集束イオンビームや反応性イオン エッチンダなどによるSCDの微細加工の研 究が行われているが，加工速度およびコスト 面に多くの課題があり，特に大面積の加工に は不向きである.