アキシャルフィード型サスペンションプラズマスプレーの数値シミュレーション

摘要

サスペンションプラズマ溶射（SPS：Suspension Plasma Spraying）法はエタノールや水等の分散媒と共に溶射粒子を投入することで，従来のプラズマ溶射法と比較してより微細な金属·セラミクス粒子を溶射できる．そのため，マイクロスケールの構造をもつ性能の優れた溶射皮膜を生成できることから，高効率ガスタービン翼の遮熱コーティングや固体酸化物形燃料電池の電解質および電極生成などへの応用が期待されている.SPS法はサスペンションとプラズマジェットの相互作用により，従来のプラズマ溶射法と比較して複雑なプロセスを経て皮膜を形成する．SPS法のプロセスの理解を深め，皮膜構造の制御性を向上するため，サスペンションのブレイクアップ過程や，プラズマジェット中を飛行するサスペンションの挙動に焦点を当てた研究が行われている.