カシュ一ナツッ殻液製剤給与によるホルスタイン種乳用牛のルーメン性状の変化

摘要

カシューナッツ殻液（CNSL)とはカシュ一ナツ ッの殻から搾った天然植物油であり，アルキル フエノー ル化合物である3種の機能性フヱノール 成分（アナカルド酸，力ルドール，力ルダノール） を含む.これらのうち特にアナ力ルド酸はグラム 陽性菌の増殖を選択的に抑える効能を持つ.周産期のホルスタイン種乳用牛にこれを含む製 剤（CP)を給与することで.分娩後の血清遊離 脂肪酸および〃ヒドロキシ酪酸の上昇を抑え，血 清総コレステロール量が増加するとされる（川 本ら2014).非泌乳ホルスタイン種乳用牛への力 シユーナツッ殻液給与は，ルーメン発酵によるメ タンガスの産生を抑制し，プロピオン酸生成比 を高める効果があると報告されている（Shinkai 2012)せ,泌乳牛への給与については検討されて いない.よって今回，野外にて泌乳最盛期のホル スタイン種乳用牛へCPを給与し，その効果につ いて検討した.