離乳後の子牛に対する生菌剤の投与効果

摘要

離乳後の子牛に対して乳酸菌，酪酸菌，糖化菌を混合した生菌剤を投与し，成長に及ぼす効果を検討した.供試牛は同一農場で飼育されていた交雑種子牛16頭で.これらの子牛を離乳日から離 乳後56日まで1日あたり20gの生菌剤を投与した子牛（投与群：8頭)，投与しなかった子牛（非投与群： 8頭）の2群に区分し.血液生化学検査値，体重および各部位の増体を観察した.血清総コレステロ一 ル値は投与28日後において両群ともに投与前（離乳日）と比較し低下したが，投与群では非投与群と比 較し有意な高値であった.また，投与前から投与28日後までの胸囲の期間増加量は投与群の方が高い傾 向であった.このことから，生菌剤の投与は，離乳から28日後までの期間において栄養摂取量の増加を 介して胸囲の増体を高める可能性が示唆された.